昭和49年生まれの私が学生の頃、アトピーという言葉はほとんど聞かれませんでした。給食に「除去食」なるものも存在しません。北九州生まれですので、たまに「喘息」を耳にするくらいで(実は私も小児喘息でした。ちゃんと治りましたよw)、花粉症なんて聞いたこともなく・・・そんなふうに、アレルギーというものはほとんどありませんでした。
ですが、現代ではクラスのうち3分の1近くが何らかのアレルギーを持っている状況。今やアレルギー対策は必須とも言えます。「体のことで何かあればお医者さんへ」というのが当たり前のようになっていますが、実は本当にお医者さんにかかるべきタイミングというのは、現代社会においては結構少ないのです。
実際、アレルギーでお医者さんへ行っても、症状を抑えるだけ(対症療法といいます)。でも、これって「治った」と言えるのでしょうか。
アレルギーを本当に根本から治したいなら、その原因である体質を改善しなくてはなりません。そこで自然療法の出番です。中でもフィトテラピーは生活の中に取り入れやすい分野。フィトテラピーとは、メディカルハーブやアロマセラピーなど植物が持つ成分の力を健康と美容に活かすもので、「植物療法」と言ったりもします。
今日はそのフィトテラピーの中でも特に私が大切だと考える体質改善のハーブ「ネトル」について、書いてみようと思います。
contents
アンデルセン童話「白鳥の王子」に登場
「魔法使いに白鳥の姿に変えられてしまった11人の王子様。王子たちには妹が一人いて、その妹が11人兄たちの魔法を解くためにイラクサを使って冠を作り・・・」と、ざっくり言うとこんなお話なのですが、ここで出ているイラクサがネトルというハーブ。和名を「西洋イラクサ」と言います。
(画像はネットからお借りしました。)
写真をよーく見てみてください。棘があるのがわかりますか?先ほどの童話に出てくる妹は、この棘が手に刺さるのでとっても痛くて辛いのですが、それでも兄たちのために11の冠を作って・・・という(泣)
ちなみにこの棘、生のネトルにはありますが、乾燥すると落ちるそうです。メディカルハーブは保存などの利便性からドライハーブを使用するため、手で触っても痛くはありません(笑)
栄養満点!とても濃い成分内容と活用目的
そんなネトルですが、私が特に大切だと考える理由はもちろん成分作用にあります。
学名:Urtica dioica
科名:イラクサ科
和名:西洋イラクサ
使用部位:葉
主な成分:クロロフィル、βカロチン、ビタミンC、葉酸、ミネラル など
安全性:クラス1(AHPAメディカルハーブ安全性ハンドブック)
まずは安全性が高いこと。クラス1というのは適切な利用において、安心して使うことができます。そして主な成分。栄養成分を少し学んだ方はお分かりかと思いますが、とても栄養価が高いのです。
「クロロフィル」は「植物の血液」とも言われ、ネトルの主な成分作用にもっとも関係している成分です。また、ミネラルもとても豊富。ケイ酸、カルシウム、カリウム、鉄などのミネラルを、成分全体の20%ほども含んでいると言われています。
アレルギーなどの体質改善には欠かせません。妊婦さんにもとてもおすすめ。
そうなんです。実はアレルギーや自己免疫疾患などに対する「体質改善」には欠かせないハーブとして有名で、鉄分やビタミンC、葉酸、クロロフィルが「浄血」「造血」に役立ちます。アレルギーは免疫細胞の異常であるとされていますから、免疫細胞=白血球<血液をキレイにしてあげることが必要なんですね。もう少し詳しいアレルギーについての考え方については、「アレルギーや更年期の不調は改善できる!?根本改善に関する考え方」をどうぞ^^
また、妊娠中は貧血になりがちなので、初期の頃には特に婦人科から「鉄剤」を処方されたりします。ですが鉄剤は便秘もしやすく・・・というところで、ネトルを毎日取り入れることで鉄剤を飲まずに済んだというケースも多いようです。妊婦さんにもおすすめですね。
痛風の心配がありますか?
フラボノイドやカリウムも豊富なネトル。体内の老廃物や尿酸の排泄にとても役立ちます。「風が吹いても痛い」と言われる痛風。しっかりと水も摂りながら、是非ネトルを活用していただきたいと思います。ちなみに痛風は男性に多いです。ハーブというと女性のイメージがあるかもしれませんが、この記事をきっかけに男性にもハーブを身近に感じていただけると嬉しいですね。
外用で育毛!?お肌を整える目的でも。
例えばチンキ(アルコールにハーブを漬け込み、その成分を抽出したもの)でローションを作り、頭皮のマッサージをしたりお肌のケアをしたり。自然のものでケアすると、お肌本来の力が蘇ります。頭皮もボディもフェイスも、ハーブでケアしてみるものいいですよ♪
活用方法はハーブティーだけではありません
そして興味深いのが活用方法です。これはあまり実践している方はいないようなので隠しネタにしておきたいのですが・・・(笑)
活用法として、ハーブティーは当たり前ですよね。ですが、私がもっともオススメしたい活用目的が「体質改善」なわけで、体質改善とはそれ自体が生活改善ですからその場だけではなく、ずっと続けてゆくものと考えるべきですよね。そうなると、毎日朝晩、わざわざハーブティーを淹れて飲むことができそうでしょうか?時間に余裕のある方なら良いかもしれませんが、そうでない方は三日坊主で終わりそうです。
そこでオススメしたいのが、「ふりかけ」と「スープ」という方法です。「ハーブを食べるの?」→「はい、食べますw」。ハーブは「食品」です。食べづらかったりするものは難しいでしょうけれど、基本的に食べ物なのです。ネトルというハーブは見た目も風味も青海苔のよう。食に取り入れやすいハーブなのです。
ふりかけの方法
ネトル、ごま、塩を混ぜます。以上です☆量ですか?適当です(笑) お料理と一緒ですから、自分の感覚で塩加減を調整してください^^これならお子様でも、ハーブと聞いただけで毛嫌いしてしまいそうな方でも、すんなりと取り入れることができます。しかも、食事でとるわけですから「わざわざ」ではなくなり、毎日続けられるものになります。おにぎりに混ぜ込んでもGOODですよ♪
スープの方法
小鍋でお湯を沸騰させ、ネトルを入れます。量はやっぱり適当です(笑) そこに、洋風なら塩胡椒、和風ならお醤油を加えて味を整える。以上です☆具材が欲しかったらワカメを入れたり、かき玉汁風にしたりと、アレンジを楽しんでください。これも食ですから、毎日自然と生活に取り入れられますね^^
ネトルをしっかりと効かせるポイント
お薬以外に対して「効く」と言ってはいけませんね(笑) ですが、せっかくの成分作用の恩恵をしっかりと受けるにはポイントがあります。それは、「体を自然の状態に近づけておくこと」です。私たちは本来、自然の中に生きる動物です。自然のものでケアしたいのなら、体を自然の状態になるべく戻しておくこと。すなわち、普段から
1.有害なものを入れない
2.入ってしまった有害なものは素早く出す
3.正しいものを補う
のディアナチュラルメソッドを実践しておくことがもっとも近道かもしれません。だって、この3番目がまさに今日のお話で言えば「ネトルを摂る」ということですから^^ディアナチュラルメソッドについて詳しくは「あなたの健康美を守るディアナチュラルメソッドとは」を読んでみてくださいね。
本日のまとめ
ネトル、少しでも興味を持っていただけましたか?ネトルだけでなく植物には成分があり、それらが薬効を発揮します。その薬効が高く安全性も確認されているものがメディカルハーブです。まずはネトルから、あなたの生活に是非取り入れてみてくださいね♪
ディアナチュラルでは、ハーブティーのプレンドレッスンやメディカルハーブの資格取得の講座なども開催中です。お近くの方は是非、教室にもお越しください^^
今日もありがとうございます。
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杉原 美保

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